アマチュアバンドのレベルが低すぎる その4


聴き方の矯正


我々バンドマンも、ぼんやりと音楽を聴いた場合には、普通の人と同様に歌(主旋律)と伴奏と言う塊で曲の全体像を感じ取っています。





しかし、好きなアーティストだったり、自分の好きな楽器や自分が演奏する楽器が前面にフューチャーされた楽曲を聴いた途端に、意識は森から木に移動します。


そして多くの人が、この意識の移動を自覚していないのです。


まずはこの意識の移動を意図的に抑えて、聴き方を矯正をしていってみましょう。


【第一段階】歌と主旋律を覚える


意識の移動を意図的に抑えるには、歌と主旋律を覚えるのが効果的です。
第一段階では、曲を良く聴き、歌と主旋律を歌って覚えていきます。


例えば


イントロ

ボーカルパート
間奏
ボーカルパート
アウトロ



という構成の曲は、イントロの主旋律から歌いはじめます。

次に、Aメロ、Bメロ、サビと続くボーカルパートを歌い、間奏では間奏の主旋律を歌い、再びボーカルパートに戻り、アウトロの主旋律を歌ってエンディングとなります。


イントロや間奏にメロディ楽器が無い場合は、リズムフレーズが主旋律ですから、それを歌います。


更に、ボーカルの切れ間にギターやベースの印象的なオブリガートフレーズが入っていたり、ドラムのフィルが入っている場合には、それも主旋律として捉えて歌います。


この要領で曲の頭からお尻までを完全に歌い切りましょう。


主旋律は曲を貫いて常に存在していて、曲全体が歌っていることを感じとることが重要なのです。


これに慣れてくると、無音のブレイクすら主旋律の一部として捉えられるようになり、ブレイク明けの遅れもなくなってきます。


良く言われる『グルーヴ』ってやつもここから生まれてくるので、サボらないで歌いましょう。



【第二段階】ニュアンスをコピーする


主旋律を通して歌えるようになったら、次に主旋律のフレーズをなるべく細部まで再現してみましょう。

ビブラートやベンド、フォールと言ったアーティキュレーションはもとより、音の長さ、音量変化、リズムなど、細かいニュアンスも疎かにしてはいけません。



ちなみにリズムの強化については、ほとんどの教則で「メトノームを使え」と書かれていますが、良い演奏を細部まで聴いて真似るほうが順序としては先です。

これがひと通り出来るようになった後に、更なる強化としてメトノームを取り入れれば良いでしょう。






ここでのポイントは、とにかく何度も聴いて、その楽曲を知ること。


ある曲をコピーしてきたはずのプレーヤーが、複雑なメロディやリズムトリックを理解しないまま、何となく自分が出来る手癖に置き換えて省略している、なんてのをスタジオで良く見ますが、これはダメです。


フレーズを聞き取れなかったり、リズムの構造が理解できないのは、聴き込みが足りない証拠です。

わからないことを適当に違うものに置き換えて仕舞うくらいなら、わからないままのほうが、わからないことを知っているだけマシかも知れません。



むちのち【無知の知】
自分が知らないことがある、とわかっているだけ、知った気になっている人達よりひとつ賢い。
ソクラテス



とは言え、超絶技巧のボーカリストのハイトーンやこぶし回しを、ボーカリスト並みに練習して身に付けろ、という意味ではありません。


ここでの「歌う」というのは、ボーカリストの能力をトレーニングしている訳ではなく、あくまで脳へのインプットの補助として行うものですから、インプットしたものが正しければ、アウトプットの段階で技術の不足があっても構わないのです。


高い声が出なければオクターブ下げても構いませんし、こぶしが上手く回らなくても「俺の喉では再現できないけど、この歌手はここでこんな感じのこぶしが回ってるんだよな」と、頭の中に曲が鳴っていれば問題ありません。



無論、あなたがボーカリストなら、再現出来るように練習が必要ですよ!!

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