発声法の間違いは都市伝説レベル


日本のアマチュアバンドのボーカリストには、発声方法の間違いが多く見られます。

特に多いのはハードロック、ベビーメタル系で、シャウトと喉を潰すことを取り違えたり、

「外人は声が太く声量が有り、日本人は声が細く声量が無い」

という半ば都市伝説的な勘違いから、とにかく太い声で声量を上げようとする為に起こる喉声が多く見られますね。
しかし、たとえ一応声が出ていたとしても、この歌い方では凄く苦しそうに聞こえるし、音質はこもった感じになり、カッコ悪いです。


ちなみに、これ、実はアマチュアバンドだけでなく、プロのアーティストにもかなり多く見られる傾向。

喉の奥から「オエッ」っとえづくような声の出し方で、聞いてる方が気持ち悪くなってきます・・・・都市伝説恐るべし・・・・



最近は日本人のR&B系ボーカリストのレベルが高くなったおかげで
「日本人でも外人並に歌えるんだ」
と感じることが多くなりました。

そのおかげで、若い世代は変な迷信に振り回されずに済みそうですが、こんどは、このえづくような発声を信じてやってきたオヤジ世代が発声を教えていたりして要注意です。





ボイストレーニングの注意点

ボイトレを自己流で行おうとした場合、多くの人がネット上のブログやYouTubeにアップされている情報を参考にすると思います。

ただ、当然のことながら、情報の質にはかなりのバラつきがありますから、なるべく間違いのない、効果的なボイトレ法を選びとることが大事です。

その為の指標として活用出来そうなNGポイントをいくつか挙げてみますね。


NGポイント1
・指導者の声が潰れたりしゃがれている


これはいうまでもなく論外です。



NGポイント2
・コピーよりオリジナリティというスタンスが随所に垣間見える


これも、以前言及しましたが、まともな技術も持たずにオリジナリティを論じるのは危険です。
いきなりオリジナリティを持てるのは天才だけです。


NGポイント3、4
・とにかく胸部共鳴と腹式呼吸一辺倒で声を太く、パワフルに、がスローガン
・無理矢理シャウトして高音を出させ、ほら、出るでしょ?と気合いを強調


ボイトレというのはスポーツでいえば筋トレであり、正しい身体の使い方を覚える為の基礎訓練です。

そして、多くの場合、その目指すところは、無駄な力を抜いてリラックスした状態で身体を使う事にあります。
ボーカルも同様で、気持ち良く聴かせるボーカリストと言うのは必ずリラックスして歌う術を持っています。

ちなみにこれはボーカルだけでなく他の楽器においても同様で、脱力こそが良い演奏をするポイントです。


NGポイント5
・オペラの発声が万能と言っている


オペラを中心とした声楽の発声は、ボーカルの中でもかなり特殊な技法を用いた狭い範囲の技術です。
要は、音響設備や装置の無い時代に、大きな会場で多くの人に届かせる事を意図した技術であり、現代のポピュラーミュージックとは成り立ちそのものが違っている訳です。
従って、その技法をボーカルの全てに当てはめること自体、無理があるのです。



なお、私は在野の一ボーカリストとして、一般に流布している情報の中から間違いだと思ったことを指摘しているので、個別の指導法(流派とも言える)を批判したり勧めたりするつもりはありません。

ただ、これらのNGポイントを理解していれば、試行錯誤を繰り返す中でも、間違ったトレーニングをして喉を痛めたり、変な癖がついて喉声になったりするのは防げるんじゃないかと思うのです。


0 件のコメント :

コメントを投稿